ベランダというのは、俺にとって洗濯モノを干す場所だっ。
たまに景色を眺めたりもすっけど、基本的に!
まかり間違っても、ココは宇宙人と交信したりっ、
宇宙人と遭遇したりっ、そんなコトをする場所じゃないっ!!
常識的に…っていうか、ありえねぇぇっ!!
だけど、俺が洗濯モノを干していると、空から何かが降ってきて、
しかも、それはなぜか、俺に向かってプロポーズをしたってのは、
ヤツの言い分でっ!
俺に言わせるとっ、ヘンタイ宣言しやがったぁぁっ!
「ねぇ…、俺の子供産んでくんない? ちなみに俺って、宇宙人だけどさ」
「・・・・・・」
「アレ? もしかして、いきなりのプロポーズに驚いて声も出ないとか?
あ、そういえば名前言ってなかったけど、俺の名前は久保田誠人」
「・・・・・・・お」
「お?」
「俺は男だァァァッ!!!!っていうか、今すぐっ、速攻宇宙へ帰れッ!!!!
このヘンタイ宇宙人っ!!!」
「宇宙人ってトコは、認めてくれるんだ?」
「誰が認めるかっ!!名前が思いっきりっ、地球人だろっ!!!」
「あー…、宇宙人って言っても、環境も文化も地球とそっくりだからねぇ。
それに、俺の星にもにっぽんアルヨ?」
「うっわっ、胡散くせぇぇぇ!っていうかっ、どさくさに紛れて尻触んなっ!
ヘンタイエロ星人ッ!!!!」
俺サマ命名、ヘンタイエロ星人久保田は、見かけは男で思いっきり日本人。
年齢は25歳くらい? 着てんのは黒のロングコートと中に白いシャツ、
そんでもってコートと同じ色のズボン。
どっから、どー見ても宇宙人には見えないっ!
空から降ってきたトコ以外はっ!
「うん…、コレなら大丈夫だぁね」
「って、何がっ!?」
「俺の子供を産め…」
「まだ言うかっっ、このドヘンタイッ!!!!」
ばきぃぃぃ…っ!!
前言撤回っっ!!!
男の俺に子供を産ませようとしてるコイツはっ、
紛れもなく宇宙人だっっ、絶対宇宙人だ…っっっ!
誰かコイツに、地球の常識を教えてやってくれっ!
もしくはっ、大気圏外にぶっ飛ばしてやってくれっっ!
だけど、そう思いつつ俺はなぜか、この日から宇宙人と暮らすことになるっ。
このっ、ヘンタイエロ星人と!!
な、なぜだぁぁぁ…っっ!!
つづく?